アーキテクトの日本語
私の職業を聞かれるときに、なんと言ったら良いのか困ってしまう。
ある人は自分のことを「はじめまして、建築家の・・・・です。」と自己紹介する。 しかし、「建築家」の・・・・家という響きは陶芸家とか作曲家とか、「名人」の響きがあって、とても自分の実力で使うのはおこがましい。
以前、ゼネコンに勤めていたころは「設計部の・・・です。」と自己紹介したもんだ。 施工会社の中で、技術部門の最先端にいるような自負を持って、施工部隊では無いことを強調したもんだ。 しかし、だんだん、それが施工部隊(実はゼネコンの主流の連中)からは、「設計の連中が・・・・」と、言う表現で「生産に貢献してない連中、ミスが多くて会社に損をさせる連中・・・・」というニュアンスがあることに気がついてくる。
先日、ある住宅の実測に行ったら、その家の娘さんが「設計士の方が見えたよ〜っ!」と「設計士」と言う言葉を聞いた。 とたんに胸ポケットに物差しとか鉛筆が無造作に差し込んであるのでは無いかと自分のポケットをチェックしたものだ。
設計事務所の主宰者として社長と呼ばれることもあるが、英語ではPrincipalという言葉を使う人が多い。 Presidentが金儲け的なのに比べて、知的生産の響きがあるからかもしれない。 ただ、自己紹介をするときは、やはり「アーキテクトの・・・・です。」と言う様だ。
・・・・と、言うわけでアーキテクトの日本語が見つからない。