先日ロスアンゼルス空港の入国審査で「ずっとグリーンカード(永住権)でいるけど、なぜ市民権を取らないのか?」と聞かれた。 思えば、あるときは日本人らしく、あるときはアメリカ人っぽく、カメレオンのように暮らしてきた22年である。
先日のワールドカップの時、「ニッポン・ニッポン」と声高らかに日本中が日本を応援していたが、94年にアメリカでワールドカップをやったとき、面白い現象を目撃したものだ。
移民の国アメリカでは
自分の祖国(これが親の祖国だったり、爺さんの祖国だったりもする・・・)と、アメリカの両方を応援する人が多かった。 アメリカではサッカーがアメリカンフットボールの影に隠れてしまっているのは事実だが、青少年のサッカーリーグ(AYSO)の活動は全米で盛んである。 そして、ボランティア・コーチをやっているのは親の祖国、爺さんの祖国の伝統を守っている移民の連中、そしてワールドカップは彼らが自分の移民としてのアイデンティティを謳歌する一大イベントであるようだ。 そして、ロスアンゼルスではその数の多いこと!
アメリカの子供達は小さい頃から、国旗への忠誠を学校で覚えさせられる。 これが逆に移民達をアメリカ国民としてひとつにまとめるセレモニーでもある。 つまり、肌の色、宗教、生まれた国を超えてアメリカ国民という考え方を植えつけようとしている。
したがって、日本人であることは関係なく、「なぜ市民権を取らないのか?」と聞かれる訳で、日本人だからアメリカ国民にはなりたくないという論法が通じない訳だ。 彼らはイタリア人のアメリカ国民、フィリピン人のアメリカ国民、ロシア人のアメリカ国民、中国人のアメリカ国民であるわけなのだから・・・・・。
思えばフジモリ元大統領が日本国民だったことは、日本人には特にショッキングなことでは無かったようだ。 しかし、サッカーのサントスが日本国民であることは、しっくりこないのであろう。 日本国民イコール日本人の認識からはずれているからである。